区議会第1回定例会の、党区議団の質問から
「保育園に入れなければ、仕事を続けることができない」。保護者のみなさんから、切実な声が寄せられています。日本共産党区議団は、区議会第一回定例会の一般質問で、認可保育園の増設で待機児解消を求めました。今回は、この部分を取り上げます。
●保育園入れない子どもをどうするのか!
質問
区長が緊急の待機児対策として五か所の区立保育室の設置を含め490人の定数増を行うことは評価するものです。今年四月の認可保育園への希望者は、1374人に対して受け入れられるのは、ゼロ歳児から5歳児の766人です。約600人の子どもたちが認可保育園にはいれないことになります。
先日、認可保育園にはいれなかった沢山の保護者が赤ちゃんを連れて保育課の窓口で区立保育室の申し込みをされていました。7か所の認可保育園を希望し不承諾となった母親から、不安な毎日を送っていると訴えられました。区立保育室に一縷の希望を持って申し込まれてはいれなかったらどうされるのか、私は他人事とは思えませんでした。
保育園にはいれなければ仕事に就けず、経済的にも困難を抱え安心して子どもを育てることはできません。
現時点での今年4月認可保育園の待機児と、どこにもはいれない子どもは何人なのか区長に伺います。
また、区は、児童福祉法24条に基づき子どもの保育を保障しなければなりません。どこにもはいれない子どもの保育をどう保障するのか区長の所見を伺います。
区長答弁
待機児の数等についての把握をということでございましたが、二次募集の結果や区立保育室、認証保育所に入所した子どもの数など、今後確定することになりますので、4月の正式な結果をお待ちいただきたい。
どこにも入れない子どもについて保育をどのように保障するのかということですけれども、渋谷区としては、今後も保育室のさらなる整備と機会の提供をはかり、児童福祉法や子ども・子育て支援法に定められた責務を果たしてまいりたいと存じます。
●認可保育園の増設で待機児解消を
質問
区の緊急対策の区立保育室は、2歳児まで受け入れる3か所の保育室と3歳児までうけいれる六ケ所の保育室となっています。現在でさえ認可保育園の3歳児・4歳児の定員いっぱいで来年3歳児・4歳児になっても転園できる保障はありません。
区立保育園は、ゼロ歳児、障害児に保育士が加配され、調理師・栄養士・看護師など一体となって子どもの成長に寄りそうことができるのです。
今、子どもたち・お母さんたちが様々な困難を抱えている中、区の公的責任を明確にした、公立保育園の役割が一層求められています。保護者の願いはゼロ歳児から五歳児まで、安心して預けられる認可保育園の増設です。
東京都は、認可保育園を設置するため土地取得の補助として、都有地の貸付料の引き下げ、また、国有地や民有地の借地料の新たな補助など、支援策を打ち出しています。私が調べたところ売却予定の恵比寿南郵政宿舎跡地や国家公務員住宅などがあります。
また、都有地の幡ヶ谷二丁目の都営住宅跡地もあります。都の制度を活用し認可保育園の増設計画を早急に立てるべきだと考えますが区長に所見を伺います。
区長答弁
今後の保育施設増設のための用地の確保でございますけれども、なかなかそれがないという、こういうことでございます。増設については、これまでも努力したところでございますけれども、この用地確保のために困難にぶつかっているということでございます。
●障害児も区立保育室に入れるべき
質問
区立保育室は、言葉の遅れや多動、障害、疾病などがなく、保育について個別対応が必要ない子どもしか受けないとしており、困難を抱えた子どもを区自らが排除・差別しているのです。
本来、この子どもたちには、手厚い保育を保障するのが自治体の役割です。保育士、看護師など加配し困難を抱えた子どもの保育を保障すべきと考えますが区長の所見を伺います。
区長答弁
障害児保育のために保育室に看護師・保育士の加算をしてほしいと、こういうことでございますけれども、区立保育室は,待機児解消の緊急対策でございまして、保育事業者への事業委託として行っており、認可保育園とはおのずから異なり、限られた保育施設環境や人員配置の中では、認可保育園と同様にすることは困難である。このように考えております。