「騒ぎ」で政治を変えるとき
2009年 05月 31日

「騒ぎ」=運動と世論が政治を動かす─東北大学大学院教授・日野秀逸さんの講演のなかで印象深かった一言です。日野先生のテーマは「社会保障拡充の方向と消費税」でした。
日野先生は、すべての税は「平和と福祉を目的」であることを強調し、消費税の導入と拡大は「応能負担」(負担能力により税金や社会保険料などをきめるもの)原則を崩壊させるものと批判しました。確かに、この間に国民が払った消費税は213兆円、大企業のための減税は182兆円です。結局大企業減税の穴埋めに使われたのが消費税でした。さらに、消費税増税が計画されていますが、民主党も「将来の消費税の引き上げ」をいい、法人税減税とセットで要求しています。「平和と福祉」にはほど遠いものです。
さらに、都政にからんで、自治体病院の役割は「その地域に不足する医療に積極的にとりくみ、公平・公正な医療を提供する」ことと明言。自治体病院は全国の病院の1割にもかかわらず、へき地医療では7割以上、救命救急では4割、災害医療、小児救急では4割を超える大きな役割を果たしている。採算がとれないからといって小児病院を廃止したり、広尾病院のように独立行政法人にして不採算部分を削ろうとする石原都政のやりかたを批判しました。
消費税増税廃止、広尾病院を都立のままで、高齢者医療費の無料化を……大きな「騒ぎ」で国と石原都政に迫ろうー会場いっぱいの参加者と“団結ガンバロー”しました。(I)