30人以下学級に踏み出すべき
2009年 03月 24日

さて、全国でも少人数学級を実施していないのは東京都だけ。渋谷区の場合、新年度の見込みで31人以上の学級数は小学校で39、中学校で17クラスです。渋谷区は、児童が少ないのに、そんなにあるのか、と疑問に思われる方も。しかし、渋谷区は学校選択制を導入しており、選ばれる学校と選ばれない学校をつくってきました。いま各地で、地域コミュニティを守るために学校選択制の見直しの動きもでています。未来の社会の担い手である子どもたちに、ゆきとどいた教育を保障するため、30人以下学級の実現こそ急務です。
「日本で一番いい学校」という本を書いた慶応大学の金子郁容教授は、「いい学校」は「いい地域」にできるとし、地域連携による小中一貫校をすすめる三鷹市の取り組みを紹介して、「学校統廃合を前提としていないので、校舎の新築・増改築の費用がかからないし、地域住民、卒業生、学校関係者の『心理コスト』も低く抑えられる」と評価。慶応大学の調査は「三鷹方式は、統廃合を伴うものなど小中一貫教育の他の実施方式に比べてコストパフォーマンス(効率)がいい」と。
あたかも、67億円もかけ、住民・保護者の反対を押し切って“建設ありき”で学校統廃合を強行する「渋谷方式」を批判しているようなものです。(I)